今更モーニング論完結編(マコ編)

さて、まごまご更新しているうちに語るべき人が卒業してしまいました(爆)
やはり一番苦手は人は書きにくいのであります。

小川麻琴。5年前のオーディションでは技術力トップ3に入り、特にダンスレッスンでは早速センターまで獲得した実力派。地元ではJリーグのチーム・アルビレックスのマスコットガールも勤めてたというから、折り紙つきといっていいでしょう*1
加護ちゃんも驚いた、13歳(当時)という年齢でごーどぅど(本人発言ママw ゴールドと言いたかったらしい)のハイヒールを履いてくる大人びた雰囲気といい、いきなりデビュー曲でセンター吉澤の相手役に抜擢されたり、こりゃポスト後藤の有力候補だなと誰もが思ったはずでした。まさか石川さんに持ってかれるとは誰もwww

それが安倍晋三ではなく谷垣禎一クラスになってしまったのは何故か。

コントや物まねなどで思い切りおかしなメイクをして、裕ちゃんを泣かすほど笑わせながらも、どうしてもテレビを見ている「こっち」が置いてけぼりになっている違和感。
あっちが楽しそうにやってるから見ていて面白いけど、実際、黒板五郎に似てるかと言われると全然似ていないし、ギャグも体裁をなしていない。

思うに、彼女が「誰に向かって」パフォーマンスをしているか、という姿勢の問題があると思うんです。きっと彼女には、共演者とスタッフしか見えていないのではないか。
中澤裕子が泣くほど笑っている、だから「中澤裕子に」面白い顔を見せている。
スタッフが、共演者が笑ってくれる。だから共演者に面白い顔で迫る。

そうじゃないですよね。

彼女が本来顔を向けなくてはならないのは、カメラの向こうにいる数多の視聴者のはず。
彼女は僕らを見ていない、僕らが「勝手に」彼女を見ている。
こちら側の一抹の寂しさ、「置いてけぼり」感はそこに起因するものと思います。

そう彼女は周囲にはかなり気を使うのでしょう。その証拠が、メンバーに友人が多いという事実です。しかしプロとして、彼女は「喜ばせるべき対象」を間違ってきたのです、ずっと。

論拠として、「ハロモニ。」において司会者石川梨華が彼女に対してこんな言葉をかけていたのを覚えている人が多いでしょう。
「そんなことは楽屋でやってください」
「自由すぎる」
「テレビだよ、映ってるんだよ」
一言一句間違いないかというとそこまで自信はないし、実際、小川以外にも同様の注意を受けたメンバーもいます(亀井絵里とか)。また石川梨華以外にも、中澤裕子藤本美貴矢口真里らが同様に叱責しているのをご記憶の向きも多いでしょう。

彼女達は、顧客相手に仕事をしています。例え失敗しようと、お客さんがどう反応するかを、舞台では直接反応を見ながら、テレビではカメラの向こうに視聴者がいることを意識しながら仕事をしています。

一方で、小川たちは、自分達が楽しむのを最優先にしている。番組のゲームを「レクリエーション」だと思っていて、テレビで放送されることによって視聴者が楽しむためのソースだと意識出来ていない。
(その結果が紺野あさ美による「保育園」発言であり、先に書いたようにこれは知性派紺野ならではの強烈な皮肉ではないかと思うのです)。

人は恥ずかしいと感じる心を持つ、なぜ恥ずかしいかと言うと、人が自分を見てどう評価するかを考えるからです。自分がおかしい格好をしたら人がバカにするかもしれない、だから恥ずかしいなと思う。初期の新垣が中澤に「つまらない!」とテレビ収録中にも関わらず叱責を受けたのは、その「恥ずかしさ」を捨てられなかったからです。彼女は常に、カメラの向こうを意識していたために、当初、面白いことが出来なかったのです。一方でハロモニ。紺野あさ美卒業スペシャルの前半で、カメラに向かって目線を投げたのは新垣一人でした。彼女は今でも視聴者の視線を意識していて、それが現在ではいい方に作用し始めています。

小川は、猪木や黒板六郎のキャラクターをきっかけに、面白いことが出来るようになった。恥ずかしさを捨てる、そのために、同時に「自らが常に見られている」という意識も捨ててしまったのではないでしょうか。

娘。ドキュメント」で、各メンバーが自らの声質や歌唱力、ダンスなどを課題に挙げている中、小川はコンサートでのMCを課題にしていました。
その直後のライブ。
そのときの感想を、僕はこう書いています。

http://www.aa.alles.or.jp/~qtommy/rika.file/report/05live/05_3.htm

意外にもおしとやかに纏めた藤本が印象に残ったが、そんな中、ひとり苦言を呈したいメンバーがいる。

小川麻琴だ。

「アリーナ席の皆さん、そして、スタンド席の皆さん、元気ですか?」

これの何処が悪いんだ、と小川ファンからお叱りを受けるかもしれない。
特に何の変哲もないコメントではないかと。
だから、悪いのだ。
彼女は、「娘。ドキュメント」という番組内で、自分の強化ポイントは「MCだ」と発言している。
歌やダンスではなくMCであると。
ボクは技術的に高いレベルにある小川の歌やダンスに文句はつけようとは思わない。
勿論、技術だけでは「エンターテイナー」、つまり人を楽しませるには不十分であり、その点はモーニング加入時「歌の高橋、ダンスの小川」の2トップであった時代から何も進歩していないように感じてしまうのだが、そこは措く。
彼女自身が強化ポイントとしたMCが、「何の変哲もない」物であったこと。そこが問題だと思うのだ。
同じくMCを強化したいと語っていた新垣はどうであったか。
「皆さん一緒に、眉毛ビーム!」
確かに、使い古されたネタではある。しかしアンチだらけのスタートだった彼女の、最初のMCを思い起こすと、「持ち技」が出来、それを「みんなで一緒に」出来るほど、観客を巻き込めたことは評価に値する。
(彼女に関しても、MCではなく音楽的なことを強化ポイントに挙げて欲しかったのは確かだが)
その点、小川のは「持ち技」ですらない。以前は保田あたりが得意としていた物をそのまま使っただけだ。
最悪、強化した跡くらいは見せろ、と言うのがボクの意見である。
いつまでも「出来無さを面白がらせるキャラ」では、やっていけないと思う。

自らが課題に挙げておいて、何も工夫をしてこなかった。

よく、舞台などでは緊張しないように、「お客さんをかぼちゃだと思え」なんていいますが、彼女はかぼちゃだと思いすぎていたように思います。


ちょっと厳しく言い過ぎたので、自己弁護をw

彼女の実力には、僕はかなり期待していました。その証拠を挙げておこうかと。
コアラブックスから発売された「モーニング娘。ハロー!プロジェクト very best」という本が有ります。さすがにもう書店には無さそうなので、いいでしょ書いてもw

その本の中で、僕は当時の最新のニュースであった「おとめ組」に関して文章を書いていています。その中で、僕はその構成メンバーの妙を喜び、一人を除いて(爆)実力派のパワーボーカリストが集まる中で、「辻対小川」のパワー勝負に大きな期待を寄せていました。

実際は…辻の圧勝だったと評せざるを得ませんが。

僕はね、小川麻琴はアイドルの可愛い曲を歌うよりも、ハードなロックなんかが似合うんじゃなかろうかと思っているんですよ。この考えは一度、某所チャットで明かしたことがあるので、ご存知の方もおられるかもしれません。
小川は、アイドルとして、バラエティやトークでも面白さを出さなくてはならないという仕事は向いていない。しかし、ダンスや歌の実力はある。
だから、歌手、それもロック系のハードな方面で、もうコントなんて気にしないで歌だけに専念してかっこいい歌を歌えばいいんじゃないか。

もう一般人になったのであれば、これだけ書いても詮無いのですが、彼女は芸能界に残ることが決まっています*2。再デビューの際に、(これは高橋編でも書きましたけれど)つんく作詞作曲をも飛び出して、ロックアーティストになるというのも、考慮して…もらえないかな?

*1:なのにガキさんだけコネ疑惑があったのはめちゃ不公平だよねw 以前から言われてたでしょうけども

*2:とある先輩のように、語学の勉強をするとか言いながら3ヶ月で英会話教室辞めちゃったとかそんなのなしだよw