王監督、あともう一仕事。

水曜日、長い長い西武との首位攻防2連戦の2戦目。12回裏、田上の三振で引き分け試合終了になったとき、3塁ランナーだった松中が泣いていました。何故、このタイミングで泣くんだろう?試合が情けなかったからだろうか。その可能性はあるけど、彼らしくないな。
そう思っていたら、衝撃のあのニュースが流れました。

王監督、入院。

なるほど。あの涙はそういう意味か。


オールスター明けにでも早く帰ってきて采配を振るって欲しい、という期待を口にする人が福岡にはいるようです。確かに王監督がいなくなるというのは心に穴が開くほど寂しいこと。
しかし敢えて冷静に言わせていただくと、その「腫瘍」がどの程度のものであったにせよ、胃を切除したからには栄養の消化吸収効率がかなり落ちますので、監督のスタミナは今までほど続かなくなってしまいます。

で、あれば。
現場の指揮は、まず今年いっぱいは森脇コーチに任せ、監督が育てた選手達の自覚と頑張りに期待し、来期は新監督(秋山二軍監督の昇格か、森脇コーチがそのまま就任するかな。監督が「チームの顔」であるという側面を考えると、秋山さんのほうが適任でしょうが、数年予定より前倒しになりますね)に指揮権を禅譲し、監督は現在も兼任しているGMに専念してもらう。

思えば、根本球団社長亡き後のダイエーの球団経営はひどいものでした。全て高塚のせいですが。「火曜日、工藤の登板日は観客動員が少ない」というどアフォな理由で工藤を怒らせて対談に追い込み、同様に村松にも逃げられ、小久保を虚人へ人身御供として差出し、時限爆弾的契約書のおかげでソフトバンクがどうあがいても井口を慰留することが出来なくさせた。そう考えると、よくもまぁ王監督はこれだけのチーム力を維持してこられたと思います。

そう、王監督の功績は、ホークスを指揮して好成績を残したことだけではなく、「ホークスを作った」という育成の部門にもあるのですから、今後はその方面に全力を尽くしてもらうわけです。

ただし、これは全快なさってから、来年のお話。
今年、王監督にはもう一つだけ大きな仕事が残っています。


そう。


胴上げされるためにチームに戻っていらしてください!シーズンと、日本シリーズの最終戦。待っています!