メビウス9/30

特撮的には、ベロクロンのスーツの出来がいいことがまず素晴らしい。あの「大きさ」は迫力ある格闘シーンに欠かせません。ミサイルをぶっ放す全身の突起が十分にボリューム満点ですから、メビウスが投げ飛ばすにしても、重々しくてメビウスが必死でしたもん。
そのミサイルですけど、やっぱベロクロンと言えばミサイルなわけで、板野マジックをふんだんに使ったバトルシーンは見事でした。
僕はCG全否定派ではありません。このベロクロンの全周囲ミサイルのように、CGでなければその魅力を十分に発揮できないのであれば、存分に使って欲しいと思ってますし、実際素晴らしい効果を挙げてました。思うに、板野氏は映像作家ではあるけれど、監督の能力は現時点持ってないんでしょうね。今回の北浦監督のように、ちゃんとヘッドが使いこなしてあげないと、映画のように暴走してしまうんでしょう。

キャラクターとしては、ミサキ女史が俄然魅力的でした。いつも笑顔を見せているからこそ、実は一番苦しんでいるという設定の上で、「あなた達は、私が死なせない」と毅然と言い放つ姿には、

惚れそうでした(笑)

これでヤプール編は一巻の終わり、なんですけど、それだったらもう一回、ヤプール自身を描いて欲しかったですね。ベロクロンをはじめとする超獣を統括する巨大な意志としてのヤプールを。
空を飛ぶフェニックスネスト。基地が動くのを見て、ファイブマンとかデカレンジャーデカレンジャーベースとか、思い浮かべるものは年代別に違うんでしょうけど、僕は「ボルテスV」でしたね(笑)
ウルトラマンティガ」のアートデッセイの発進シーン並みに盛り上がる名シーンだったと思います。