轟く叫びを耳にして

帰ってきたぞ、帰ってきたぞ〜ってことで、
ウルトラマンメビウス」第45話「デスレムのたくらみ」の感想です。

個人的に兄弟の中で一番好きなジャック兄さん=郷さんが「帰ってくる」というので期待していたんですが、

……

この辺は評価が難しいんだけど、まず、「オールドファン」、というより「ウルトラヲタク」としての観点で言うと、ちょっと物足りない。
というよりも前回の「エースの願い」と比較したら、明らかに物足りない。
エース兄さんの場合は、主たる敵キャラがヤプールだったり(ルナチクスという助演もあったが)、月の見える「どこか」からテレパシーで語りかけ、最後は月から地球を見上げて名台詞を吐いたり、トドメに夕子さんとの再会があったりで、ゲスト主演としてとっても「おいしかった」。

一方で郷さんは、事件の匂いをかぎつけたのかw 番組冒頭から何故か(MAT時代に使っていたような)ジープで現着。神戸からはるばる高速に乗ってきたのか?(笑)
変身シーンもなし。エース兄さんはちゃんと昭和47年当時の変身バンクシーンを使ったのに!
そしてバトルシーンは、彼のアイデンティティであるウルトラブレスレットを使わず、スペシウム光線でちょっぴり加勢する程度。

そういう見方をすると、寂しいわけです。

きくち英一さんの出演は嬉しかったけれど、「ウルトラマンが帰ってきた!」はちょっとあざとすぎる感じだし。(これが坂田次郎役の川口秀樹さんがキャスティング出来て、「ウルトラマンが、帰ってきた!郷さ〜ん、聞こえるかい、郷さ〜ん!」だったら今頃、脱水症状で入院するくらい泣いてたかもしれない)


でも。
そういう「ヲタ目線」を離れてみると、さすがは太田愛脚本・村石監督作品でして。
四天王はみんな、メビウスを「精神的に」追い込もうと企てますが、こうやって人類を守ろうというモチベーション自体を低下させようという策略は本当に恐ろしい。
ムナカタリーダー(笑)の熱演もあって、大衆心理の醜さが存分に演出されていました。
(「ウルトラマンティガ」のギジェラをちょっと思い出した)

そこに郷さんが「それでいいんだ、メビウス」と、なんとこの「人間の醜さ」さえも肯定する前向き発言をしてくれる。ここが「メビウス」の真骨頂!

かの「怪獣使いと少年」に通じる、「GUYSという家があり、仲間がいる」という発言。この原典である「僕にはMATという家があり、隊長という父がいます」は、「怪獣使いと少年」において、雨中のパン屋さんと並んで数少ない「救い」だったのですが、その「救い」を敢えてここで再現させる。

メビウスに声援を送る少女。初めてGUYSメンバーではなく、一般市民の声援によってバーニングブレイブに変身するメビウス

徹底した前向きの姿勢は、メビウスの堂々たる「アイデンティティ」になりえたと思います。

さっき批判したバトルシーンですが、実は板野サーカスが、派手さはないとはいえ綺麗に機能していて、凄くかっこよかったりするんです。
正直、派手なだけで実は初代マンのマスクの形状さえ再現できていない映画「ウルトラマンメビウスウルトラ兄弟」のCGよりも、何倍もかっこよかったですよ。
(あれを「特撮」だと言い張るのなら、アニメ作品である「機動戦士ガンダム MS igLoo」の方が何倍も特撮っぽいぞ)


それにしても、アマチュア無線って、まさかとは思うけど、「怪獣チャンネル」(ビーコン登場)のオマージュではあるまいな?
取材しに来るのが「KCB」てのもいいねぇ(笑)
あのお方は寿退社なさったようですが。



さっき気づきました。
きらりん☆レボリューション」に出てくる男性デュオ・SHIPSの「金髪の方」って、星司さんっていうのね!(爆)
この字(司)を使うというのは珍しいと思うので、
何か、あるんじゃないかと、邪推(笑)