25周忌に当たって

拝啓 ジョン・レノン様。

毎年、この時期になると、あなたの曲を聴いています。
戦争は終わる、あなたが望むならば。
あなたが仲間になってくれたら、世界は一つになれる。
あなたの歌は素晴らしい。
しかし実際は、The world is so wrong・・・

あなたが生涯を終えたニューヨークに、爆薬でも核でもない「人命」という爆弾が落とされて四年余り。
あなたが終の棲家に選んだ自由の国・アメリカは、わずか数人の「容疑者」を滅ぼすために、二つの国を焦土と化しました。

自らが信じる神のために爆弾を抱いて死にゆく「神の兵士」たち。
平和を守るため、一般市民を巻き込んで戦いを繰り広げ、戦勝国が敗戦国を裁く東京裁判の二の舞を踏んでいる「世界の警察」。

「No religion」を想像するのが、やはり一番難しいようです。

あなたが愛したヨーコの故郷・日本は、アメリカによって与えられた平和憲法のため戦力を「持ちません」・・・と言い張っています。
言ってさえいれば「持っていない」様な気になるから。
だから、実際に持っている「戦力」を行使するためには、それが「平和維持活動」であったとしても、「特別立法」をいちいち作らなくてはならない。
ということは、いつ、「戦争を起こす」という特別立法が成り立つか解らない。

戦力が「無い」から、アメリカに守ってもらわなくてはならない。
でも基地を置くのは嫌だ。
戦力を「持っている」ことは認めない。
だったら丸腰で、好戦的な世界で生き残らなくてはならない。

ボク等はみんな、世界を変えたい。

ボクはあなたと共に夢を見たい。
人々が平和の中で日々を過ごし、飢えることも殺し合うこともない世界を夢見たい。

でもその夢を見ていたら生きていけない世界になってきました。

戦争が起こる度・・・いや、人類が戦争を「起こす」度、ボクはあなたのことを思い出します。
あなたはどんな歌を歌うのだろうかと。

今頃、あなたはジョージと共に、天国へ登るのは早すぎたと悔いているかもしれませんね。

・・・そうか、天国も地獄も無いんでしたっけ。
頭上には空があるだけ。

いつまでも空が青くありますように・・・
空が青いから、ボクは泣きたくなる・・・

(読者の皆さんへ。ボクが引用した楽曲は何曲あるでしょう?お解りになりましたら曲名をコメント欄へどうぞ。・・・正直自分でも数えてないんですが)